Dans La Maison / 2012 / フランス
いやー、おもしろかった!
表層だけ見ると、きれいで妖しげな男の子に大人が手玉にとられるというありがちな設定なんだけど、「物語論」、もっと言えば映画を作るってことを映画にしちゃったのねー。しかも、「リセ・ギュスターヴ・フロベール」と最初に見せちゃって、そういう映画ですよーと宣言してるところがまたすごい。映画の中の現実とクロードの書く小説とが入り交じった展開な上に、中産階級というか凡庸さに対する毒もきいてて。とにかく、フロベール高校だったり、生徒にムージル『テルレスの惑い』を貸したり、セリーヌ『夜の果てへの旅』で殴られたりするので文学好きにはたまらない映画でしたー。
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