Les Saveurs du Palais / 2012 / フランス
女シェフがさまざまな困難を乗り越えて栄光を勝ち取るという映画だと思って観ると間違いなく肩すかし。主人公がさっさと辞めてしまうのもフランスらしいというか、芸術家らしいというか。それでいて、次の目標のためにまったく違う環境に飛び込んでいくというのも清々しい。どちらも男社会に見える大統領官邸と南極の観測基地の対比もおもしろい。結局はおいしいもので人を喜ばせたいのよね。肩書きじゃなくて。
カトリーヌ・フロは好きな女優さんのひとりだけど、この映画はコメディエンヌぶりがちょっと足りないかな。
主人公の住むペリゴール地方といえば、創元推理文庫で出ているマーティン・ウォーカーの「警察署長ブルーノ」シリーズの舞台でもある。こっちも美食の土地柄が味わえます。
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