Monsieur Lazhar / 2011 / カナダ
ケベックの小学校で、ある朝、生徒が担任の女性教師が教室で自殺しているのを発見する。学校は生徒たちにカウンセラーをつけ、教師の後任を探す。そんな中、アルジェリア出身のバシール・ラザールが採用され、生徒たちは少しずつ打ち解けていく。一方、ラザール自身も問題を抱えていた...
学校、教育、移民などさまざまな問題について語られるが、あえて声高に語る事もせず、無駄な説明もない。生徒を見る教師のあたたかなまなざしが全編を貫いている。最後の寓話は教師自身のことを語っているようでもあり、傷ついた子供たちのことを語っているようでもあって、それによってふたつの異なる世界を結びつけたところは見事。地味だが秀作である。
ところで、「パリ20区、ぼくたちのクラス」でも生徒に読ませてたのはバルザック『あら皮』じゃなかったっけ? 違ったかな。
------------------------------------------------------------