とりあえずまずは目次から
・トッカータ (toccata)
速いパッセージと音形の変化が特徴。
イタリア語の動詞toccare(触れる)から派生。
*バッハが思い浮かぶ。
・アルマンド(allmande)
フランス語の形容詞女性形 「ドイツの」「ドイツ人の」
バロック時代の組曲の舞曲
・クーラント(courante)
フランス語の形容詞女性形 「流れるような」
動詞courir「走る」から派生
3拍子の舞曲で、バロック時代の組曲ではアルマンドの後にくる。
・サラバンド(sarabande)
フランス語の名詞
組曲でクーラントの後にくる3拍子の荘重な舞曲
フランス語では転じて「大騒ぎ」「ごったがえし」の意
・メヌエット ロンドー形式で(menuet, rondeau/rondeaux)
4分の3拍子の舞曲
(*ミラン・クンデラの『不滅』はこのリズムがよく表現されている。)
ロンドーはリフレイン形式
・エール(air)
フランス語で、イタリア語のアリアに相当する語
ABAの三部形式、またはABの二部形式からなる器楽曲
バッハのG線上のアリア
・ジーグ(gigue)
英語ではjig
テンポの速い舞曲
バロック組曲で、アルマンド、クーラント、サラバンドの後に置かれ、
終曲となる
というわけで舞曲の名称で構成されている。
この展開やら、リズムが小説にいかに反映しているのかも読みどころと
いうわけなのかな。
もうひとつ、そういえば、助けられて一時期将校たちのために雑用を
したり、ピアノを弾いたりしていたユダヤ人の少年はバッハが好きで、
組曲をすべて暗譜しているという箇所があった。イメージとしては
無伴奏チェロ組曲なのかしら。
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