Tournée / 2010 / フランス
かつてはそれなりに有名だったものの、どうやらトラブルを起こして業界から干され、すべてを捨ててアメリカへと去っていたらしい元TVプロデューサーのジョアキムが、ニューバーレスクのダンサーたちを率いてフランスに舞い戻り、地方巡業の旅を続けていた。しかし、パリの劇場がブッキングできない...
誰もがわけありだ。でも、詳しく描かれるわけではなく、会話の端々にあらわれる言葉、ふとした表情から、観ているものは思いめぐらすしかない。それとは対照的な力強い舞台。それを丸ごと抱きしめるような映画だった。ラストのオフシーズンのホテルで、「あなたが人生という名の散歩に連れてきてくれたのよ」というミミの台詞が印象的。
あ、ひとつ謎だったのが、ジョアキムが行く先々でTVやラジオや音楽を消してくれ、音量を下げてくれと頼むところ。どういうわけなんだろうね。
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